【本記事をざっくり言うと】
- ジュニアNISAが2023年で廃止
- 2023年以降も運用だけは可能
- 18歳になるまでいつでも引き出せる
2023年で「ジュニアNISA」制度が廃止されることが決まりました。
廃止されることで、ジュニアNISAを活用しようという動きが出てきています。
本記事では下記の点についてわかりやすく説明します。
- そもそもジュニアNISA制度とは?
- なぜ、ジュニアNISA制度が廃止されるのか?
- 廃止されることで発生するメリット
私にも6歳の息子がいますが、ジュニアNISAは運用していませんでした。
ですが、ジュニアNISAが廃止されることで発生するメリットが大きいと感じたため、
ジュニアNISAを開設し、運用を始めることにしました。
参考にしてみてくださいね。
ジュニアNISAとはどんな制度なのか?廃止の理由は?
まず、ジュニアNISA制度がどんなものなのか、廃止される理由について、簡単にまとめています。
ジュニアNISAはどんな制度なのか
「ジュニアNISA」とは、未成年者を対象とした少額投資非課税制度のことです。
子どもが年間80万円分の非課税投資枠が設定され、運用益が非課税となります。
子ども名義の口座で運用しますが、実際の運用は親権者が代理で行います。
運用期間中に発生した利益に対し、下記3つが非課税となります。
- 所得税15%
- 復興特別所得税0.315%
- 住民税5%
もう一つ、ジュニアNISAの大きな特徴はこちらです。
- 18歳になるまで原則として払出しができないこと
「18歳になるまで」とは具体的に、3月31日時点で18歳である年の前年12月31日までです。
もし、18歳になるまでに払出しを行う場合は、過去の利益に対して課税されます。
ジュニアNISAの廃止理由
ジュニアNISAが廃止される理由の一つがこちらです。
- 18歳(3月31日時点で18歳である年の前年12月31日まで)になるまで払い出しができない
つまり、高校3年生の1月以降にしかお金を引き出せません。
高校入学時はもちろん、大学の入学費用にも使用できない可能性があります。
「18歳まで払い出すことができない」ことがネックとなり、ジュニアNISAが活用されていません。
【一般NISA】【つみたてNISA】【ジュニアNISA】の口座数を比較してみると、
明らかにジュニアNISAの口座数が少ない状況です。
- 一般NISA: 1,200万7,249口座
- つみたてNISA: 244万3,717口座
- ジュニアNISA: 38万3,073口座
※参考/金融庁「NISA・ジュニア NISA 口座の利用状況調査(2020年6月末時点)」
ジュニアNISAが活用されていない状況から
ジュニアNISAは2023年末に制度が廃止されることが決定しました。
廃止が決定したことで加入するメリットが発生
2023年にジュニアNISAが廃止されることが決定したことで、一番のデメリットがなくなりました。
それがこちらです。
2024年以降は子どもが18歳になる前に引き出しても運用益に課税しない
ジュニアNISAで一番ネックだった「子どもが18歳になるまで引き出すことができない」部分が解消されています。
下記、2点にまとめられます。
- 2024年以降は子どもが18歳になるまではいつでも引き出し可能
- 運用益にも課税されない
「18歳まで引き出すことができない」という最大のデメリットがなくなったことで、メリットであるこの非課税枠を活用しようということです。
例えば、2020年からジュニアNISA制度が廃止されるまでの3年間、ジュニアNISAを活用することを考えてみます。
2020年から2023年までの毎年80万、合計240万円(3年間×80万円)までの投資で発生した運用益が非課税となります。
2023年以降も新しい拠出金を投資することはできませんが、子どもが18歳になるまで運用は可能です。
ということは、18歳になるまで複利運用することが可能。
2023年以降は子どもが18歳になっているか、いないかで少し対応が変わるので、
この点について説明します。
ジュニアNISAが終了したらどうなるの?
2023年にジュニアNISA制度が廃止されたタイミングで、持っている口座はどうなるのか。
民法改正にて成年年齢が20歳から18歳に引き下げられることをうけて、NISAも2023年からは18歳から開始できるようになる予定です。
2023年までに年齢が18歳になる場合
18歳である年の1月1日に自動的にNISA口座が開設されます。
この時に、一般NISAにするのか、つみたてNISAにするのかを選択することとなります。
一般NISAを選択すると、
ジュニアNISAで積み立てした金額を一般NISA口座に移すことができます。
18歳になる前にジュニアNISA制度が終了してしまう場合
2024年以降、18歳になるまで(1月1日時点で18歳である年の前年12月31日まで) 、
金融商品を非課税で保有し続けることができます。
つまり、2024年以降は、商品を新たに買い付けることはできませんが、
18歳になるまでは制度終了前に購入したものを非課税で持ち続けることが可能です。
また、いつでも必要なタイミングで払出しができます。
まとめ
ジュニアNISAが2023年で廃止されることで発生するメリットについてご紹介しました。
非課税投資枠を増やしたい方や、子どもに必要なお金をを長期運用で用意したい方は、
一度ジュニアNISAの活用を検討してみてください。